『英華和訳字典』

A DICTIONARY OF THE ENGLISH,CHINESE AND JAPANESE LANGUAGES,WITH THE JAPANESE PRONOUNCIATION
明治時代を代表するキリスト教徒となって青山学院を創立した外国奉行通弁津田仙の著した辞書。\r
1857年春、英語を学ぶため江戸に上った津田は、森山栄之助らの塾に通って修行を積み、外国奉行通弁役となった。1871年には8歳の娘梅子を米国へ留学させる。娘をアメリカへ送り出した頃から、津田は中村正直のもとで、W・ロブシャイドという香港在留の宣教師が著した大英華字典(香港の「DAILY PRESS」社から印刷刊行された4部4冊、本文全2013ページの大著)を和訳し、大英和辞典を編纂しようと試みた。そして、1872年に校閲の仕事に着手し、79年に終了した。

『英和・和英辞典の誕生−日欧言語文化交流史−』岩堀行宏著p. 172より
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